「バイオフレア」は近畿大学発明の「バイオコークス」を商品化した環境にやさしいバイオ燃料です。(特許第4088933号)
光合成をする全ての植物からできる高硬度の固形燃料で、従来のバイオマス燃料に比べて圧縮強度が高く、高温環境下での長時間燃焼が可能、また、製造時に廃棄物を出さない「ゼロエミッション燃料」です。
自動車部品メーカ所有のキューポラ炉等において、 石炭コークスの代替燃料として使用可能であることを実証しています。
石炭コークスは、
鉄を溶解するための約1500℃の溶解熱量
1500℃付近での加炭性能
高炉での900℃付近での銑鉄を還元するための還元性性能
溶解炉等に鉄鋼と一緒に投入する際に圧破されない強度(石炭コークスでは20MPaが基準)
の3つが必要とされているため、石炭コークスの代替燃料となり得るバイオコークスは、薪ストーブには十分すぎる性能を有しています。また、強度的にもバイオコークスは従来のバイオマス燃料(ペレット燃料では数MPa程度)にはない高冷間圧縮強度を有しており、長期間安定保存が可能です。
また、燃焼時の香りにも注目すべき点があり、燃焼時に、圧縮した植物の香りになるという特徴があります。 つまり、コーヒーカスを燃焼させればコーヒーの香り、みかんの皮を使えばみかんの香りがするそうです。これはサウナ―にとって無視できない素晴らしい特徴ですね。
現在製品化されているバイオフレアは建築用木材を製造する際に出る細かい木くずを用いており、このような単独の香りを楽しむまでには至っていませんが、製造に用いる材料を工夫することでこのような特徴を持たせることができます。
改めてバイオフレアの特徴を列挙します。
①燃焼温度が高い
石炭コークス並みの性能を有している。
②燃焼時間が長い
20㎝(約2㎏)のバイオフレアは熾火まで含め2時間以上燃え続けます(ストーブの性能と焚き方で多少変化します)
③煙が少ない
含水率も低く一度火が付けば完全燃焼し続けるため、煙・スス・灰が少ないです。
④長期保存可能
湿気に強く、屋内のどこでも保管できます。少なくとも数十年保管可能で、災害時の備蓄燃料にも最適です。
⑤ストーブ周りを清潔に
薪のように木くずが落ちることも少なく虫もつかないので、ストーブ周りが汚れません。
⑥薪に比べ安価
バイオフレアの比重は1.3前後。水に入れても浮きません。省スペースで保存可能で、 同じ熱量で2時間以上燃やし続けるためには、薪ならバイオフレアの約3倍以上、人工薪でも約2倍以上の量を必要とします。
(薪の含水率や体積などで多少差が出ます。)薪と共に焚くことで炉の温度を保ち、消費する薪の量を節約できます。 madsaunistでは、燃料にも拘りサウナを楽しむことを目指しています。